【気功とは】と【なぜ気功を学ぶのか】のページでは、
気功とは特別な能力などではなく、
誰にでも備わっている能力を磨いたものだということをご説明しました。
この項では、その「気功」という技術が
具体的にどんなことに生かせるかということについてご紹介したいと思います。
上記の2ページを読んで頂いた皆様は、
Virtuous Cycleの考える「気功」という言葉の定義を十分理解されていると思います。
一応おさらいしておきましょう。
「気」・・・目に見えない抽象的な情報や、そのエネルギー
「功」・・・〜を操る・コントロールする
つまり、気功とは、
目に見えない情報やエネルギーを操る技術
ということになります。
さて、ここからはいよいよ具体的に「気功」を用いてどんなことができるのか、についてお話しします。
とは言っても、「気功」とは、
無意識に行っていた情報やエネルギーの交換や循環を意識的に行う、という技術のことなので、
その「気功」を応用したり活用したりする方法は
アイディア次第で無限にあることが分かります。
その全てをここでご紹介することは出来ません。
なので、ここではVirtuous Cycleが専門とする「気功」の活用法についてのみご紹介したいと思います。
Virtuous Cycleでは、気功によって心身の状態を調整することを専門にしています。
つまり、気功を学んで練習することで、
身体や心を癒したり調整したりすることを気功の主な目的としています。
なので、気功によって人を傷つけたり、運命を占ったり、
人を思い通りに操ったりする方法を学びたい!という方の要望には
残念ながらVirtuous Cycleではお答えすることができません。
さて、この心身の調子を整えるために気功の技術を磨くというのは
有史以来、各地域で人類が続けて取り組んできた課題でもあります。
中国の歴史の中にも、導引という名前でその技術の存在を知ることができます。
導引というのは道家が行う養生、治療法で、「気功」の元となった技術と言われています。
道教の僧は、目の前の人はもちろんの事、
離れた人の気の流れをも読みとり、また調整することができたそうです。
私が気功を学んだ張永祥老師は、この道教の技術を継承し、中医学を大学で専攻した方でした。
なので、Virtuous Cycleの技術や知識の骨組みには、導引の技術と中医学の理論があります。
とはいえ、張永祥老師は気功を技術的側面のみに絞って教えていたので、
Virtuous Cycleとしても気功と宗教ははっきり分けて考えています。
鍼灸師や整骨師が施術をする際の手技と同じ、“技術としての「気功」”を専門としています。
ところで、先ほどVirtuous Cycleの技術や知識の”骨組みには
導引の技術と中医学の理論がある、と述べました。
ここで、“骨組み”という言葉を強調したのは、
私自身が上記の技術や知識以外の様々な事からも刺激や影響を受けながら、
日々技術を磨いているいるからです。
【気功とは】のページで、「気功は日常に溢れている」と述べましたが、
気功の技術を向上させる事とは関係なさそうな事の中に
多くのヒントが隠されている事が頻繁にあります。
これらのヒントに気付くためには、
気功や中医学という枠組みからあえてはみ出す事も必要になりますし、
森羅万象から気付きを得られる事も気功を学ぶ楽しさでもあります。
さて、Virtuous Cycleでは気功によって心身の状態を調整することを専門にしていると述べました。
この心身の状態を調整する気功の技術を専門的な言葉で軟気功と言います。
軟気功の反対は硬気功で、硬気功は武術と関係した気功の技術の総称です。
Virtuous Cycleでは硬気功ではなく、この軟気功を主に扱います。
体の調子を整えるための軟気功ですが、実はこれもさらに二つに分類することができます。
それは内気功と外気功で、
「内気功」は自分で自分の体を調整するために行う気功
「外気功」は術者が自分以外の者の体を調整する気功
という違いがあります。
(自分で自分の身体を調整するために行う気功(内気功)を養生功、
術者が自分以外の者の身体を調節する気功(外気功)を秘伝功、
と呼ぶこともあります)
Virtuous Cycleでは、内気功の指導と外気功の施術を組み合わせて心身の調整を行っています。
この“組み合わせた”というのがとても大切です。
気功というと、気功師が相手に気をかけて心身を癒すというイメージがまず先行するかもしれませんが、
これはあくまで軟気功の一側面に過ぎません。
あくまで内気功と外気功の組み合わせによって軟気功は成り立ちます。
外気功を受けると一時的に心身が調整されますが、これだけでは根治療法とは言えないからです。
心身の不調というのは何か問題が表面化したものなので、
その問題、つまり原因を解消する必要があります。
この原因とは何でしょうか?
中医学では体の不調は気の巡りが滞っていたり、偏っていたりする時に起こると考えます。
ある不調が起きた時に、その原因となっている気の滞りや偏りを解消することで
表面的な症状も解消されると考えるのです。
外気功ではこの気の滞りや偏りを解消していくわけですが、それだけでは十分ではありません。
なぜでしょうか?
それは、その気の滞りが起こる原因を解消していないからです。
では気の滞りが起こる原因はなんでしょうか?
そして、どうやって原因を解消できるのでしょうか?
気の偏りというのは、栄養の偏りや偏食、普段どんな姿勢でいることが多いか、
どんな気質かということから、考え方の癖など様々なことが原因となって起こります。
これらの原因に対処するには、まずは自分のことを知り、観察し、改善すべきところを改善する必要があります。
むしろ一度その原因を解消してしまえば気の滞りや偏りは起きず、不調が表面化することもありません。
万一不調が表面化しても原因がわかるので大事に至る前に自分で軌道修正ができるようになります。
そしてこれらの軌道修正を自分で行うことこそが内気功に他なりません。
この、“自分で不調の原因を知り、自分でその不調を原因から改善することができる状態”に
持っていくのが軟気功に置ける目標だとVirtuous Cycleは考えています。
外気功で気の流れやバランスを調整すると同時に、
日常的に内気功に取り組むことで好循環(Virtuous Cycle)を起こしていくことこそが、
心身の状態を調整する気功と言えるのではないかと考えています。
Virtuous Cycleが目指すのは、壊れては治す、という繰り返しではありません。
壊れる予兆を自ら知り、壊れる前に対処できるような習慣を作り出すお手伝いをすることです。
すでに症状が表面化してしまった方には、
外気功によって軌道修正のお手伝いをし、症状に合わせた内気功をお伝えします。
症状が出てない、所謂「未病」と呼ばれる状態の方にも
症状が出る前の軌道修正や、その時の状態にあった内気功をお伝えします。
全く心身ともに快調な方には、そのその状態を維持していくための外気功による調整と、内気功をお伝えします。
そして、すでに症状が表面化してしまった方が
症状が出てない、所謂「未病」と呼ばれる状態になり、
全く心身ともに快調となる、Virtuous Cycleがその一助になれればと考えています。
さて、ここまでで、Virtuous Cycleが取り組んでいる気功について理解していただけたかと思います。
次の【好循環を広げる】のページでは、この好循環を広げる方法についてお伝えします。